外来データ提出加算とは?算定要件などをわかりやすく解説

外来データ提出加算とは?算定要件などをわかりやすく解説

このコラムでは2025年4月施行のかかりつけ医機能報告制度について解説していますのでご参考ください。

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外来データ提出加算の算定を検討される背景〜生活習慣病管理料の変更〜

外来データ提出加算は、2022年4月の診療報酬改定で新設された新しい項目です。

この加算は、厚生労働省が定めた手順に従ってデータを提出することで算定できる項目です。

提出されたデータは、医療政策などに活用されることとなっています。

2022年の新設当初は外来データ提出加算について大きな注目は集まりませんでした。

しかし、2024年の診療報酬改定に伴い、生活習慣病管理料の改定が行われたことで、オンラインサロン内でもこの加算の算定について多くの議論が交わされるようになりました。

<令和6年報酬改定前後の内科診療所の単価変化>

※社会保険診療報酬支払基金統計:「受付件数・点数(速報)」より作成

上記の表は、社会保険診療報酬支払基金が公表した受付件数および点数データを示したもので、月毎の点数を件数で割ることで、平均単価を算出しています。

その推移を見ると、診療報酬改定が行われた令和6年6月以降、単価が大きく下がっていることがわかります。

6月から12月のデータを平均すると6.3%の減少が見られ、特に減少率が最も大きかった9月には8.1%もの下落になっています。

では、なぜこれほど大きく単価が下がっているのでしょうか?

その要因を理解するために、令和6年度の診療報酬改定の内容を振り返ってみます。

令和6年度改定では、特定疾患療養管理料の算定対象疾患から高血圧症、脂質異常症、糖尿病が除外され、その代替として生活習慣病管理料(Ⅱ)が新設されました。

この算定項目の変更によって、以下のような影響が生じています。
・特定疾患療養管理料に紐付いて算定されていた外来管理加算や特定疾患処方管理加算2の算定が不可となりました。

・特定疾患療養管理料は月2回まで算定可能でしたが、生活習慣病管理料(Ⅱ)は月1回までしか算定できません。

さらに、令和6年度改定では処方箋料も8点引き下げられており、その結果従前は484点だったものが改定後は468点となっています。

その減少分の穴埋めをすべく、外来データ提出加算の算定の議論が行われるようになってきています。

外来データ提出加算の算定要件

改めて外来データ提出加算の概要について見ておきたいと思います。

外来データ提出加算の点数

外来における提出加算は、生活習慣病、在宅、リハビリの3つの点数についての加算があります。

・生活習慣病管理料に対する加算:外来データ提出加算 50 点(月1回)

・在宅時医学総合管理料、施設入居時等医学総合管理料、在宅がん医療総合診療料に対する加算:在宅データ提出加算 50 点(月1回)

・疾患別リハビリテーション料に対する加算:リハビリテーションデータ提出加算 50 点(月1回)

外来データ提出加算の算定要件

外来データ提出加算を算定するためには以下の施設基準を満たす必要があります。

(1)厚生労働省が毎年実施する「外来医療等調査」に適切に参加できる体制を有すること。また、厚生労働省保険局医療課及び厚生労働省が外来医療等調査の一部事務を委託する外来医療等調査事務局と電子メール及び電話での連絡可能な担当者を必ず1名指定すること。

(2)外来医療等調査に適切に参加し、調査に準拠したデータを提出すること。

(3)診療記録(過去5年間の診療録及び過去3年間の手術記録、看護記録等)の全てが保管・管理されていること。

(4)診療記録の保管・管理につき、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」に準拠した体制であることが望ましい。

(5)診療記録の保管・管理のための規定が明文化されていること。
(6)患者についての疾病統計には、ICD大分類程度以上の疾病分類がされていること。

(7)保管・管理された診療記録が疾病別に検索・抽出できること。

なお、(1)~(7)はデータの提出を希望する際に届け出する「様式7の10」の届出時点で満たすことは必須でなく、データ提出の実績が認められた保険医療機関として、外来医療等調査事務局から事務連絡が届いたのち、「様式7の11」を届出する時点で満たしていれば良い。(「外来データ提出加算等算定開始までの流れ」のスライドを参照)

外来データ提出加算のデータ作成は難しい?

外来データ提出加算の最大のハードルは提出用データの作成の手間がとてもかかることです。

提出用ファイルとしては以下のデータの作成が必要となります。

これらのデータの作成ハードルが高く、かつこれらは継続して提出する必要があるため、算定を見送るクリニックも多そうです。

一方で算定しているクリニックの意見を見ると、初回算定は大変だが慣れると意外と大丈夫というような意見も見られます。

外来データ加算は生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定する患者全員に対して原則毎月の請求が可能ですので、例えば対象患者が300名の場合は年間180万円、500名の場合は年間300万円の増収となります。

物価や人件費が高騰していく中で、大きな設備投資等をすることなく増収を図ることができるという意義は大変大きいです。

また病院では入院基本料とデータ提出加算が紐付けされており、現在ではほぼすべての病院でデータ提出加算が必須となっています。

そのような状態を加味すると、今後新設される点数との紐付けなどにより内科でもデータ提出加算が必須になる可能性もあります。

それらの状況を踏まえて、データ提出加算についての情報の精査を算定の検討を行う必要があると言えます。

以上、外来データ提出加算について解説しました。

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