
本コラムでは、2026年1月23日開催の第644回中央社会保険医療協議会総会にて公開された資料をもとに、「個別改定項目について(その1)」について解説しています。閲覧時点での最新情報も併せてご確認ください。
第644回中央社会保険医療協議会総会資料: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_69213.html
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令和8年度診療報酬改定で新設される「物価対応料」とは
令和8年度診療報酬改定では、近年続く物価上昇への対応として、新たに「物価対応料」が創設されました。
人件費、医療材料費、光熱水費などの上昇は、医療機関の規模や機能を問わず影響を及ぼしており、特に基本診療を担う医療機関ほど、経営への影響が顕在化しやすい状況にあります。
物価対応料の特徴は、診療報酬本体の一律引き上げではなく、加算という形で段階的に対応する仕組みが採用されている点です。
基本診療料や入院基本料等に「上乗せ」する形で算定できるため、物価上昇の影響を受けやすい医療機関に対し、一定の配慮を示す制度設計となっています。
また、令和8年度・令和9年度の2年間を見据え、令和9年6月以降には算定額が引き上げられる仕組みがあらかじめ示されている点も特徴です。これは、物価上昇が一時的なものではなく、継続的な課題であるという認識を制度上に反映したものと考えられます。
どのようなクリニックが算定を検討すべきか?
現在公開されている情報の範囲内では、特段の算定要件の記載がありません。
点数の性質上、ほぼ全ての医療機関が算定できる点数になることが予想できますので、基本的には算定すべきと考えられます。
物価対応料の概要・算定要件(厚生労働省資料より抜粋)
※以下は、令和8年度診療報酬改定に関する厚生労働省資料に基づき、原文を抜粋しています。
物価対応料
令和8年度及び令和9年度の物価上昇に段階的に対応するため、基本診療料・調剤基本料等の算定に併せて算定可能な加算として、物価対応料を新設する。(新)物価対応料(1日につき) ※点数は未定です。
1 外来・在宅物価対応料
イ 初診時
ロ 再診時等
ハ 訪問診療時2 入院物価対応料
※ その他の入院料等を算定する場合についても同様に対応する。
算定要件
(1) 1のイについては、保険医療機関において、入院中の患者以外の患者に対して初診を行った場合に、所定点数を算定する。
(2) 1のロについては、保険医療機関において、入院中の患者以外の患者に対して再診又は短期滞在手術等基本料1を算定すべき手術若しくは検査を行った場合に、所定点数を算定する。(3) 1のハについては、在宅で療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、訪問診療を行った場合に、所定点数を算定する。
(4) 2については、第1章第2部第1節の入院基本料(特別入院基本料等を含む。 ) 、同部第3節の特定入院料又は同部第4節の短期滞在手術等基本料(短期滞在手術等基本料1を除く。 )を算定している患者について、当該基準に係る区分に従い、それぞれ所定点数を算定する。
(5) (1)から(4)までの点数について、令和9年6月以降は、所定点数の 100 分の 200 に相当する点数を算定する。※(厚生労働省「令和8年度診療報酬改定 個別改定項目」より)
物価対応料は、今後の告示や通知により、より具体的な運用が明らかになる見込みです。
現時点では、ほぼ全ての医療機関が算定できる点数であると思いますのでぜひ詳細をご確認ください。
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