クリニック広告について考える

クリニック広告について考える

医師のMMと申します。開業医/準備医師オンラインサロン「ドクターズチャート」の運営をしています。

今回はクリニックがすべき広告戦略について考えていきたいと思います。

私たちのサロンはで、不定期にクラブハウスのサロンメンバー限定ルームを開催しているのですが、そこでこのクリニックの広告についてというテーマで先日みなさんでディスカッションをしたんですね。

そこで私も今までの経験を少し披露したのですが、そこに参加したくてもできなかったという先生がおられましたので、今回はその時に私がお話しした内容の一部と追加の情報をここでお話したいと思います。

そもそもクリニックに広告がいるのか、広告戦略の考え方、という順番でお話ししたいと思います。

そもそもクリニックに広告は必要か?

そもそも、クリニックに広告がいるのか? まずはそこから考えていきたいと思います。

先日のクラブハウスでも広告をほとんど出していない、という先生は多かったですね。

すでに開業して軌道に乗っている先生は、確かにもはやあまり必要を感じておられないかもしれませんね。

ですが、これからの時代、開業医にも競争がどんどん出てくると思っていますので、今までは広告なしでやっていけていたクリニックも競争にさらされてくると、これはやはり限られたマーケットでの取り合いと言う側面が良くも悪くも出てきますから、広告を考えないといけない時代は来ると私は思っています。

さらにこれからクリニックを開業する先生は、やはり早い段階で認知度を上げることが経営上の安定につながりますから開業当初より広告戦略を考えていくということは非常に大事だと思います。

というわけで、今後クリニックも広告について知っておいた方がよいと私は考えています。

クリニックの広告のポイント4つ

次は、具体的にどのように広告戦略を考えていくのか、についてです。

ここで私の話をしたいのですが、私は今まで数多くの広告を出してきました。

ネット広告、電柱広告、ポスティング、駅看板、ロードサイド看板、郵便局封筒、バス放送、市役所モニター、駅時刻表、新聞記事下広告などです。

私の謎の好奇心が頭を出しまして、色々試して効果を見てみたかったんですね。

そこで、数多くの広告を出してきた私が考える、クリニックの広告戦略の基本のポイントを4つ上げていきたいと思います。

ポイント1 費用対効果を明確にする

ポイント2 ネット広告を軸に

ポイント3 クリニック周囲を見て回る

ポイント4(番外編) LINE公式アカウントの破壊力

ポイント① 費用対効果を確認する

まずは「費用対効果を確認する」についてです。

実際出した広告がどれくらいの効果があるのかを確認することは非常に重要です。

具体的にどのようにするかというと、初めてきた患者さんに書いてもらう問診票に何をみてこられましたか?という来院動機を書いてもらう欄を作るんですね。

そしてそこをできる限り埋めてもらうように促します。

そして毎月その来院動機をまとめていきます。

当院の例なんですが、開業当初は「通りがかりにビルの壁を見て」が一番多かったのが、数年すると「口コミ、誰かの紹介」が一番になって今は「インターネット」が一番増えてきました。

で、媒体ごとの比率なんですが、今は例えば口コミ100人、インターネット120人に対し、駅の看板は3人、バス放送はたまに1人、くらいの割合なんですよね。

それくらい差があります。

以前出した市役所モニター広告などは1年出して一人も患者が来なかったですから、これは契約を前倒しにして止めました。

とにかく、このように毎月この数字を出して検討するべきだと思います。

ポイント② ネット広告について

次に「ネット広告について」です。

先ほど言ったように、ネット広告の費用対効果は抜群です。

以前のvoicyでも触れたのですが、まだクリニックでこのネット広告に力を入れているところは少ないですから、ここに注力していくというのはかなり効果が高いと思います。

例えば同じ5万円という予算があって、それをネット広告に使うのと駅看板を2枚出すのとなら、費用対効果は下手すると100倍くらい変わると思います。

また、ネット広告は高齢者には届かないのでは?という意見も聞きますが、今や高齢者もスマホを持っていますし息子が検索して高齢の親に教えるということもよくありますから、ネット対策をしなくていい世代というのは存在しないと考えていいと思います。

いずれにせよ費用対効果を考えるとネット広告が圧倒的で、これに勝るものはないというのが私の感想です。

ポイント③ クリニックの周囲を見て回る

次に「クリニックの周囲を見て回る」について説明します。

これは2番目の話と少し相反するようなことなんですが、意外とアナログ広告も侮れないということなんです。

例えばビルの2階のクリニックであまり目立たない場所にあったとしても、大きな看板を1階に設置できるのならそのビハインドをカバーできることがあります。

あとは郊外の車移動が中心のエリアなら、信号待ちでよく見えるロードサイド看板などは今でも有効ですし道案内にもなりますね。

すなわちアナログ媒体は、周囲のエリアのどこに立てるべきかをきちんと見極めると今でもまだまだ有効なのではと思っています。

しかし駅看板は少し考えものです。

クリニックの看板くらいしかないという駅もほんと多いですよね。

今はほとんど皆ホームで電車を待っているときは下を向いてスマホを見ていますから、線路の向こうの看板などは存在にも気づかないかもしれません。

強いていうなら、階段を降りる時に前に見える看板はまだ効果あるかもしれません。

いずれにせよ、広告を持ってくる営業マンありきで決めるのではなく、自分の足で歩いたりしてここにあると目立つと思う場所を自ら見極めて場所ありきで考えた方がいいと思います。

(番外編)ポイント④ LINE公式アカウントの破壊力

番外編として「LINE公式アカウントの破壊力」について説明します。

このLINE公式アカウントの運用方法についてはこれだけで相当話ができるのでまた機会があれば触れたいのですが、クリニックはぜひLINE公式アカウントを作って告知すべきだと思います。

たとえばユニクロとかお店のLINEを見ると、下の方にクリックできる部分があると思うんですよ。

リッチメニューと言うんですがこれをうまく運用するのが非常に重要で、ここからクリニックにおける色々な告知ができるんですよね。

そしてここのバナー作りも自分で簡単でパソコンでできますから、これを活用しない手はないと思っています。

以前広告にはpush広告とpull広告があると言っていたのですが、LINE公式はこちらからpushの方法で情報を伝える数少ないツールですからうまく運用すれば本当に力になりますね。かえって広告費を下げることができます。

ぜひアカウントを開設されるべきだと思います。

以上、クリニックが考えるべき広告戦略の、今日はサワリ程度ですが、大事な部分と私が思うことをお話ししてみました。

この記事が先生のお役に立つことができれば幸いです。

※この記事はVoicyでの音声配信の内容をもとに、一部再編集してアップしています。

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記事の執筆者 MM (医学博士、耳鼻咽喉科専門医、医療法人理事長)

記事の執筆者 MM (医学博士、耳鼻咽喉科専門医、医療法人理事長)

耳鼻咽喉科クリニックの理事長として日々の診療、理事長業務を行うかたわら、開業医・開業準備医師限定のオンラインサロン「ドクターズチャート」をよいこはこいよと2019年に設立。現在オンラインサロンは会員数3,000名超。Twitterフォロワー数18,000人、音声配信メディアVoicyパーソナリティ

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