さて、開業すべきか、勤務医でいくのか、他の生き方もあるのか。漠然と考えていても答えは出ないことがあるだろう。特に勤務医は仕事に忙殺されているので、目の前の課題をクリアするだけで毎日が終わることも多いだろう。
しかしそれでは本当にしたいことは一生できない。
そこで、今まさに自分は人生の岐路に立っていると思う時、人生設計プランを作ることをお勧めする。
1日家にこもり人生設計プランを作る
まず、これからの自分の人生をどのように過ごしていきたいか、一人1日家にこもり、考えてみることをおすすめする。
○本当にしたい仕事は何か。
○プライベートでやりたいことは何か。
○住みたい場所、乗りたい車はあるか。
○何歳まで仕事をしたいか。
○結婚していれば、家庭にはどの程度関わりたいか。
○子供にはどのような進路に進んでほしいか。
○未婚なら、何歳で結婚し、子供を作りたいか。そもそも結婚したいのか。
○そして、勤務医でいるとどのような人生になるか。開業すればどのような人生が待っているか。
具体的に、時系列で寿命と予想する年齢まで表を作り、想定される毎年の収支の予想を書き込む。
何歳で何をしたくて、何を持っておきたいか。具体的に書き込んでいく。
人生設計プランの収支も作る
そして、ここが大事なのだが、そのしたい生活をするには毎年いくら必要で、いくら貯蓄できて、リタイア後いくら残るのか。具体的な収支にそれを落としこむ。具体的に数字で出すことが非常に重要だ。
そうすると、自ずと、勤務医のままがいいのか、開業するべきか、他の道もあるのか、が見えてくるだろう。是非一度、1日かけて人生のプランニングをすることをおすすめする。
私の場合、これをすると、1日でも早い開業が自分の人生プランに必要だと答えが出た。そして今、その時にこうなりたいと思う状況にかなり近くなってきていると感じている。もちろんまだ理想と離れている部分もあり、ここはこれからこのプランを修正し、また具体的な収支に落としこむ予定だ。
まとめ
主体的に生きる。これは非常に大事だと思っている。誰しもこの世には、苦しむために生まれてきた訳ではなく、楽しむため、成長するために生まれてきていると私は考えている。
自分の人生は自分のためにあるのであり、他人や世間のためにあるのではない。また、流されるままに生きていたら、自分以外の何かに振り回されて人生が終わる。
上司、医局、家族、国家、常識、社会的通念。
自分の人生を自分に取り戻すため、とにかくまずは自分が本当にしたいこと、それを洗い出すことから始めてみるのがよいと思う。
さて、次回からはもっと具体的に、開業を志してからのお金の話に触れていきたい。
記事の執筆者 MM (医学博士、耳鼻咽喉科専門医、医療法人理事長)
耳鼻咽喉科クリニックの理事長として日々の診療、理事長業務を行うかたわら、開業医・開業準備医師限定のオンラインサロン「ドクターズチャート」をよいこはこいよと2019年に設立。
現在オンラインサロンは会員数1100名超(2022年2月現在。)
Twitterフォロワー数13,700人、音声配信メディアVoicyパーソナリティ。