医院開業に際して考えておくべきお金の話1〜前置き〜

医院開業に際して考えておくべきお金の話1〜前置き〜

二宮尊徳の言葉。

道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である

医院経営にも非常に刺さる言葉だ。

我々医師は医学部入学と同時に「医は仁術」と教えられ、医師が金勘定するというのは、本質ではないと信じてこまされてきている。当然、医療経済について医学部で学ぶことはほぼない。

そして研修医になり、特に国公立病院で研修が始まると、ここでは採算について考えることはほぼなく、病院の経営のことよりも、目前にいる患者に必要な医療をすることが美徳であると考えていく。自分がどれくらいの利益を病院に与えているのか、コストがどれくらいかかる検査なのか、などは全く知らないことも多い。

民間病院では国公立病院よりまだ経営に関しての知識を受けるだろうが、それでも一般企業勤務で知るレベルのそれと比べて到底高いとは言えないだろう。


そしてある日、医師は開業を考える。すると、今まで考えも及ばない、お金のことを考えないといけない状況に直面する。

その際にどのようなことから考えていかないといけないか全く分からず途方にくれる。

今使っているこの医療機械がいくらするのか、一人雇うのにいくらかかるのか、テナントの家賃の適正な金額はいくらなのか、内装工事の費用はいくらが相場なのか。

こういったことを考えることを煩わしいと感じる医師は多いだろう。

しかし、以前にも述べたが現代社会が資本主義を選択している以上、医療に関わる上でもお金のことから目を背けることはできない

したい医療、ひいては自分の望む生き方をするためには、このお金のことを抜いて考えることは不可能だ。

利益があがり、医院を存続させ、それを投資に回せてこそ、本当にしたい医療ができる

今までは、医院を開業すれば丼勘定でも十分経営が成り立ち、こういった知識がなくても診療を続けられている医院も多かっただろう。今も他の業種よりはまだ安全な業種とはいえ、今後お金について深く考えずに経営することは危険だと思っている。

次から医院経営に必要なお金の考え方に触れていきたいと思う。

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